ネタバレありますご注意下さい
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隣一段低い所にある頭が、小さく身震いした。
黒い髪が動いたのを見た銀時は、意外そうに尋ねる。
「なに、寒いの新八」
「寒いですよ、夕方だもん」
時は夜になりかけの夜七時。ここがかぶき町ならば明るいネオンと夜に向け活気づく人々で賑やかだろうが、二人のいる場所は新八の実家の近所であった。
静かな住宅地であり、聴こえるのは少しの電車の音。その電車に運ばれてきた二人は、明るい月に照らされながら道場への道を歩いていた。
「だって銀さん、もう十月ですよ十月。あと二ヶ月で今年終わるんですよ、年末ですよ」
「年末とかいうな。俺内じゃ夏はまだ終わってない、年末を実感するのはコタツをたててからだ」
「うちもうたてましたもん」
「嘘ォ!早くね?」
きっと今頃神楽ちゃんコタツでごろごろしてますよー、と言う新八の横顔を眺めてから、銀時は月を見上げた。
「十五夜に劣らず立派な月だなー」
「ああ、満月ですね。やけに金木犀の香りが強いと思った」
「あ?この甘ったるいにおいか?」
「道場の庭にもあるんですよ。金木犀」
「へえ…そうだっけ」
鼻に直接、喉まで柔らかくするような金木犀の香り。強い芳香はどこから漂うともなく、周囲一帯を包んでいた。
「金木犀を庭木にする家多いんですよね。秋は近所中いつもこうです」
「春みてーなにおいだな」
「秋は春ですから」
「あ?」
「秋は二度目の春、って言うそうですよ」
初めて聞く言い回しに、銀時は「二度目の春」と反芻した。
「……詩人みたいなこと言うなあ」
「いや、僕が言ったんじゃないし。本かなんかだったかなぁ」
記憶を辿っているのか俯く新八に、銀時は少し考えて訊ねる。
「じゃあ欲情すんのも春だからかね」
新八は少しきょとんとしたが、すぐにふ、と笑った。
「うわ」
「頭撫でていい?」
「…あんた今日面白いですよ」
「そりゃ春だからさ!」
「十月だっつの」
ツッコミを入れつつも、新八は銀時の手を取る。
「あら大サービス」
「うち着くまでね」
月明かりの下笑う新八の右手は少し冷たくて、指先をぎゅっと握り返してみる。
「…こっから道場までどんくらいだっけ?」
「200メートル位?」
「短っ!なまごろし!」
「僕おなかすいたんで早く行きましょう」
それを聞いて銀時は歩みを緩める。前を行く新八は歩調を乱され、振り返った。
「……ちょっと待て。もしや姉ちゃんがメシ作って待ってんの?それ死亡フラグじゃないの?」
「期待裏切って悪いけど今日は鍋です。用意して来たんで姉上は火を入れるだけですよ」
「それでも不安だよ俺は…」
「あんた人の姉なんだと思ってんの」
「…色んな意味で最強の壁だと思ってるよ」
その答えに新八はああ、まあ、と複雑な顔をして、再び歩き始めた。照れを含むのか、先程よりその手は温かくなった気がする。
やんわりと金木犀が香って、銀時は自身の乾いた唇を舐めた。
「なあ新ちゃん、甘ったるい匂いん中にいたらアイス食いたくなったよ。コンビニ寄ってこーぜー」
「えー…」
「ちゃっちゃと済ませるからさ」
「良いですけど。…あの、なに笑ってんですか?」
「や、よっしゃ遠回りーと思って」
そう言って銀時は手を握り返す。
恥ずかしいんだか呆れたんだかそれでも嬉しいんだか、柔らかく笑う新八は、満月の夜にあってそこらの金木犀の香りより余程甘ったるいものだった。
---------------------------
早くしなきゃ金木犀の時期終わる!と思って書きました
なんだこの甘ったるいかんじ!
多分こんなことしてんの半年に1回くらいですよ…
黒い髪が動いたのを見た銀時は、意外そうに尋ねる。
「なに、寒いの新八」
「寒いですよ、夕方だもん」
時は夜になりかけの夜七時。ここがかぶき町ならば明るいネオンと夜に向け活気づく人々で賑やかだろうが、二人のいる場所は新八の実家の近所であった。
静かな住宅地であり、聴こえるのは少しの電車の音。その電車に運ばれてきた二人は、明るい月に照らされながら道場への道を歩いていた。
「だって銀さん、もう十月ですよ十月。あと二ヶ月で今年終わるんですよ、年末ですよ」
「年末とかいうな。俺内じゃ夏はまだ終わってない、年末を実感するのはコタツをたててからだ」
「うちもうたてましたもん」
「嘘ォ!早くね?」
きっと今頃神楽ちゃんコタツでごろごろしてますよー、と言う新八の横顔を眺めてから、銀時は月を見上げた。
「十五夜に劣らず立派な月だなー」
「ああ、満月ですね。やけに金木犀の香りが強いと思った」
「あ?この甘ったるいにおいか?」
「道場の庭にもあるんですよ。金木犀」
「へえ…そうだっけ」
鼻に直接、喉まで柔らかくするような金木犀の香り。強い芳香はどこから漂うともなく、周囲一帯を包んでいた。
「金木犀を庭木にする家多いんですよね。秋は近所中いつもこうです」
「春みてーなにおいだな」
「秋は春ですから」
「あ?」
「秋は二度目の春、って言うそうですよ」
初めて聞く言い回しに、銀時は「二度目の春」と反芻した。
「……詩人みたいなこと言うなあ」
「いや、僕が言ったんじゃないし。本かなんかだったかなぁ」
記憶を辿っているのか俯く新八に、銀時は少し考えて訊ねる。
「じゃあ欲情すんのも春だからかね」
新八は少しきょとんとしたが、すぐにふ、と笑った。
「うわ」
「頭撫でていい?」
「…あんた今日面白いですよ」
「そりゃ春だからさ!」
「十月だっつの」
ツッコミを入れつつも、新八は銀時の手を取る。
「あら大サービス」
「うち着くまでね」
月明かりの下笑う新八の右手は少し冷たくて、指先をぎゅっと握り返してみる。
「…こっから道場までどんくらいだっけ?」
「200メートル位?」
「短っ!なまごろし!」
「僕おなかすいたんで早く行きましょう」
それを聞いて銀時は歩みを緩める。前を行く新八は歩調を乱され、振り返った。
「……ちょっと待て。もしや姉ちゃんがメシ作って待ってんの?それ死亡フラグじゃないの?」
「期待裏切って悪いけど今日は鍋です。用意して来たんで姉上は火を入れるだけですよ」
「それでも不安だよ俺は…」
「あんた人の姉なんだと思ってんの」
「…色んな意味で最強の壁だと思ってるよ」
その答えに新八はああ、まあ、と複雑な顔をして、再び歩き始めた。照れを含むのか、先程よりその手は温かくなった気がする。
やんわりと金木犀が香って、銀時は自身の乾いた唇を舐めた。
「なあ新ちゃん、甘ったるい匂いん中にいたらアイス食いたくなったよ。コンビニ寄ってこーぜー」
「えー…」
「ちゃっちゃと済ませるからさ」
「良いですけど。…あの、なに笑ってんですか?」
「や、よっしゃ遠回りーと思って」
そう言って銀時は手を握り返す。
恥ずかしいんだか呆れたんだかそれでも嬉しいんだか、柔らかく笑う新八は、満月の夜にあってそこらの金木犀の香りより余程甘ったるいものだった。
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早くしなきゃ金木犀の時期終わる!と思って書きました
なんだこの甘ったるいかんじ!
多分こんなことしてんの半年に1回くらいですよ…
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QuickJapanとアニメツアーDVDと録って貰ってるTVシリーズDVD!
DVD今から見ますねへへ
QuickJapanはアレ、サブカル誌って自宅の壁に布アート施すデザイン大生とか、インドが好きなプログラマとかが読む感じだと思ってまして(イメージ分かり難っ)銀魂とおよそ遠いイメージだったんですが。
なんかあれだ、VOWに近い感じでした。カオス。
せんせのインタビューも読み応えあったし!今のところ終わりは考えてないというお話だったんで延々追っかけます。最近ジャンプ読んでなくてすっかり単行本派になってたんですが、今週料理教室の回読んで「あれ?何で毎週読んでなかったの馬鹿じゃないの」と思いました。あれが毎週供給されてるのに読まないなんて勿体無さすぎると気付いた(今更)
とりあえず万事屋でまともな食生活を成り立たせられるのは新八ということでよいですか
そら皆風邪引いたら頼りに行くよね!
全く奇跡の16歳だこと いとおしいぜ
ストジャニが楽しすぎて寝不足です。うちのヒトナリさんはスピード型。
バガブーの中身はきっとあの人だろうなとか、お馴染みR様が新境地で吹いたとか(お召し物が!)色々楽しいです。でも今やりすぎて頭痛いんだ…(どんだけ一生懸命やってんだ)
DVD今から見ますねへへ
QuickJapanはアレ、サブカル誌って自宅の壁に布アート施すデザイン大生とか、インドが好きなプログラマとかが読む感じだと思ってまして(イメージ分かり難っ)銀魂とおよそ遠いイメージだったんですが。
なんかあれだ、VOWに近い感じでした。カオス。
せんせのインタビューも読み応えあったし!今のところ終わりは考えてないというお話だったんで延々追っかけます。最近ジャンプ読んでなくてすっかり単行本派になってたんですが、今週料理教室の回読んで「あれ?何で毎週読んでなかったの馬鹿じゃないの」と思いました。あれが毎週供給されてるのに読まないなんて勿体無さすぎると気付いた(今更)
とりあえず万事屋でまともな食生活を成り立たせられるのは新八ということでよいですか
そら皆風邪引いたら頼りに行くよね!
全く奇跡の16歳だこと いとおしいぜ
ストジャニが楽しすぎて寝不足です。うちのヒトナリさんはスピード型。
バガブーの中身はきっとあの人だろうなとか、お馴染みR様が新境地で吹いたとか(お召し物が!)色々楽しいです。でも今やりすぎて頭痛いんだ…(どんだけ一生懸命やってんだ)
